イノベーションボックス税制
本税制が令和7年4月より施工されます。
2000年代には欧米で導入がされており、これから日本でスタートします。
対象となる顧問先は限りなく少ないかと思いますが、4月からということなので紹介いたします。
イノベーションボックス税制とは
民間による無形固定資産投資の活発化を目的に、企業が生み出す知的財産(特許権やソフトウェアなど)から生じた所得に減税措置を設ける制度です。
→知的財産とは
発明、音楽、営業秘密などの無体物も財産として「知的財産」と呼ばれます。
知的財産を保護するのが、知的財産権です。音楽、映画、絵画などの著作物を保護する著作権、発明を保護する特許権、考案を保護する実用新案権、デザインを保護する意匠権、商品やサービスなどを区別するためのマークを保護する商標権などがあります。
対象はさまざまな知的財産のうち、特許権や著作権に限定されます。実用新案権や意匠権、営業秘密などは保護の対象に含んでいません。
・内容:知財開発に要した拠出に関して所得控除が上乗せされる制度
・目的:知的財産の創出において民間の無形資産投資を税制の観点から後押しするため
・背景:国際的にイノベーションが活発化する中、海外と比べて遜色ない環境を整備して、立地拠点としての日本の競争力を強化するため
・期間:2025年4月1日~2032年3月31日
青色申告書を提出する法人が特許権譲渡等取引を行った場合に、制度対象所得と当期所得のいずれか少ない金額の30%を損益算入できます。
対象となる知的財産、所得
イノベーションボックス税制で所得控除が適用される所得の対象は、企業が国内で自ら開発した知的財産(「特定特許権等」)です。
具体的には、2024年4月1日以降に取得・制作した「特許権」および「人工知能関連技術を活用したプログラムの著作物」のうち一定のものと定義されています。
特許権は発明を保護の対象とした権利です。特許庁に出願して審査を通過すると20年の間権利者として侵害者に対して、利用の差し止めや損害賠償を請求できます。
著作権は小説、音楽、ソフトウェア、その他の芸術作品などの著作権者が著作物を無断で利用されることを防ぐ権利です。
イノベーションボックス税制の対象所得は特定特許権等の取引にかかる所得です。具体的には知的財産のライセンス所得(子会社等のものを除く)ならびに知的財産の譲渡所得(子会社等および海外からのものを除く)が該当します。
取引の相手方にも指定がなされ、特定特許権等の譲渡の場合は居住者または内国法人との間で生じた所得、貸付の場合は関連者を除く他の相手との間で生じた所得のみ対象です。
非居住者や外国法人、子会社等への譲渡・貸付で生じた利益についてはイノベーションボックス税制の適用はされません。
さらに対象の特許権やAI関連ソフトウェアの著作権を含む製品の売却益も対象から外れています。
適用された際の税額等は記載しませんが、制度が複雑で利用条件も細かいため、イノベーションボックス税制に関する深い理解が必要になると思います。
下記、経済産業省からの概要説明及びガイドラインを添付いたします。
イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)について (METI/経済産業省)