R6年度 個人所得税の税制改正
2023年12月26日更新
令和6年度 税制改正
12月14日、自民・公明両党が令和6年度税制改正大綱を決定
中でもわたしたちの暮らしに身近な個人所得税の税制改正をいくつかご紹介します
所得税と住民税の定額減税
趣旨・背景
賃金上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和するため、デフレ脱却のための一時的な措置として、令和6年分所得税及び個人住民税から減税を行う
特別控除の額
所得税 3万円
住民税 1万円
※納税者本人と同一生計配偶者又は扶養親族ひとりにつき
※令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下(給与所得の場合、年収2,000万円以下)である場合に限る
実施方法 (詳細は給与所得や事業所得など、所得の種類により異なります)
- 令和6年6月1日以後、最初に支払いを受ける所得に対する税額より控除開始
- ①で控除しきれない場合は、令和6年中に順次控除
※納税者本人の所得税額・所得割の額が上限
住宅ローン控除
趣旨・背景
子育て世帯などを対象に、縮小予定だった住宅ローン控除枠を維持
対象者
- 年齢40歳未満で配偶者を有する者
- 年齢40歳以上で40歳未満の配偶者 又は 19歳未満の扶養親族 を有する者
内容
認定住宅等の新築等をして令和6年1月1日から12月31日までの間に居住の用に供した場合の住宅借入金等の借入限度額の特例適用
・認定住宅 5,000万円
・ZEH水準省エネ住宅 4,500万円
・省エネ基準的同住宅 4,000万円
扶養控除の縮小 (令和7年度税制改正で決定見込み)
趣旨・背景
児童手当の対象を18歳までの高校生などに拡大する方針
児童手当の拡充で実質的に手取りが増える設計
控除額の引き下げ(16歳~18歳)
所得税 年間38万円→年間25万円
住民税 年間33万円→年間12万円
適用開始時期
所得税 2026年より
住民税 2027年より
ひとり親控除の拡充 (令和7年度税制改正で決定見込み)
対象者
年間の課税所得 500万円まで→1,000万円まで
控除額
所得税 35万円→38万円
住民税 30万円→33万円
生命保険料控除 (令和7年度税制改正で決定見込み)
趣旨・背景
万一、親が死亡した場合の家族の備えを支援
控除上限額
23歳未満の扶養親族がいる場合
一般生命保険料控除の適用限度額 4万円→6万円
※一般生命保険料、介護医療保険料、個人年金の合計適用限度額は現行の12万円から変更されない