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小規模宅地等の節税

2018年4月27日更新

○ 小規模宅地等の節税

自宅を相続する場合、土地の評価を80%減額できる制度は非常によく利用されている制度です。
ただし、相続する人に条件がありました。
① 亡くなった人の配偶者
② 同居していた親族
③ 別居していた親族のうち、相続開始前3年間、自分か配偶者が所有する家屋に住んでいない人
このうち③の条件を満たすため、様々な節税策がありました。
・親に買ってもらった家に住む
・持ち家を子供に贈与する
・持ち家を同族会社に売却する
・遺言書で孫に遺贈する

今回の税制改正で2018年4月から「相続前3年間、自分か配偶者、3親等以内の親族、特別な関係の法人が所有する家屋、自分が過去に所有した家屋に住んでいないこと」という要件が加わったため、前述の節税策はすべて無効となりました。
要するに作為的に「家なき子」になる節税対策はほぼ完全に封じられたことになります。
今後は②の条件を満たすために親と同居する可能性をさぐるのが現実的かもしれません。
ただし、家族を持ち家に残したまま自分だけが親と同居する場合は、税務調査で「同居」と認められない可能性があるため注意が必要です。
同居しているかどうかに明確な判断基準がなく、税務署は「実態」を見るためです。
住民票を移すなどして形式を整えても、実際に親の家で寝起きしていなければ同居にはなりません。

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