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デッド・エクイティ・スワップによる相続税対策

2015年8月27日更新

 社長からの同族会社に対する貸付金は、社長が死亡した場合には、金銭債権として相続財産となり相続税の課税対象となります。
仮に同族会社が債務超過の状態に陥っていたとしても、相続開始時点でその会社が存続していればたとえ実質的には回収不可能な貸付金だとしても相続税の課税対象となる場合があります。

このような相続税課税を避けるための方法としてデッド・エクイティ・スワップ(以下、「DES」といいます)という取引があります。
これはデッド(債務)とエクイティ(資本)をスワップ(交換)することをいい、一般に債務の株式化を目的とする取引をいいます。
つまり、債務者である会社は債務を返済しなくてもよい代わりに債権者に株式を発行し、債権者である社長は貸付金を回収できない代わりに同族会社の株式の交付を受けることになります。

社長の貸付金を株式に転換することによって、同族会社株式の相続税評価で、より有利(低い)な相続税の計算をすることができます。
ただし、債務を資本に振り替えることで株価上昇による株主間のみなし贈与が発生する場合があること、手続き面での登記費用がかかること等の問題点もあるため、DESをする際は一度検討する必要があります。

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